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テーマ:葬儀の準備

知っておきたい訃報の連絡: 文例を添えたケーススタディ

公開日:2024/03/29

更新日:2024/04/01

知っておきたい訃報の連絡: 文例を添えたケーススタディ

葬儀アイコン目次

こんな方にオススメ!

● 訃報連絡をする範囲や順番を知りたい方

● 訃報連絡のタイミング・伝えるべき内容を知りたい方

● 訃報連絡の手段やマナーについて知りたい方

1.訃報とは

「訃報(ふほう)」とは、誰かが亡くなったことのお知らせです。たとえば、家族や親族が亡くなった場合は、知人・関係者に訃報を伝える必要があります。

訃報は日常的な連絡とは違って、大切な方を亡くした悲しみやショックを抱えている最中に行わなければなりません。そのような状況で、実際に行動しなければならなくなったとき、いつ、誰に、何を、どのように伝えればいいか迷ってしまう方も多いことでしょう。

ここでは、訃報の連絡手段や伝えるべき内容、訃報連絡のタイミングなどについて、具体的な文例も併せてご紹介します。いざというときに、できるだけ落ち着いて行動を起こせるよう参考にしていただければ幸いです。

2.訃報連絡をする範囲と順番

訃報の連絡は、誰に、どのような順番でお知らせすればいいのでしょうか。以下に、訃報連絡を行う範囲とその順番についてまとめました。

■ 訃報連絡の範囲

訃報連絡を行う対象者の範囲に、特に決まったルールはありません。ご遺族で相談し、家族、親族、友人・知人、仕事関係、自治体や地域の方など、故人が生前お世話になった方々に連絡しましょう。とはいえ、故人と関わりがあったすべての人に訃報連絡をするのは大変です。基本的には「葬儀に参列してほしい人」を目安にすると判断しやすいでしょう。たとえば親族では、三親等くらいまでの範囲でお知らせすることが一般的とされています。

家族や親族のほか、親しくしていた友人・知人、また故人が会社等に勤務していた場合は、職場の上司や同僚、人事部などにも訃報を伝える必要があります。町内会や自治体など近隣に住む方々とお付き合いがある場合も、訃報連絡を行うことがマナーです。ただし、特に関わりの深かった人以外は、死亡後すぐではなく、通夜や葬儀の日程が決まってからの連絡で構いません。

このほか、葬儀社が決まっている場合や菩提寺がある場合は速やかに連絡し、葬儀の日程などを決めましょう。また、ご遺族が会社等に勤務している場合、葬儀が終わるまでは仕事を休む必要があるため、勤務先に忌引きの連絡を入れる必要があります。

■ 訃報連絡の順番

訃報の連絡は、故人との関係性が深かった方から順番に行います。一般的には、以下の順番でお知らせすることが多いようです。

(1)家族・親族
(2)故人の友人・知人
(3)故人の会社・学校関係者
(4)遺族の関係者
(5)近隣や町内会・自治会等の関係者

まずは家族や親族に訃報を連絡します。特に遠方に住んでいる家族がいる場合は、移動時間も考慮して早めに連絡しましょう。その次に、故人が特に親しくしていた知人・友人に訃報のお知らせをします。学生時代のサークルや趣味のグループの仲間などに知らせる場合は、代表者に連絡し、その方を通じてほかの方々にも周知してもらうようお願いするとよいでしょう。その後は、必要に応じて、故人の勤務先・学校の関係者、近隣住民や町内会・自治会などに連絡します。

もしものときに慌てないよう、訃報連絡を入れる方のリストを事前に作成しておくことをお勧めします。リストには、名前や連絡先はもちろん、知らせる順番も記載しておきましょう。

3.訃報をお知らせする手段

それでは、訃報は実際にどのような方法で伝えるとよいのでしょうか。かつては、新聞や電報、電話などが一般的でしたが、現在は電話を中心に、メールやSNSなどで連絡するケースも増えてきています。いずれの場合も大切なことは、相手の方に合った方法で、マナーを守り、確実に伝えることです。ここでは、それぞれの連絡手段について見ていきましょう。

■ 電話による訃報連絡

訃報連絡は、迅速に、確実に伝える必要があるため、基本的には電話が最もお勧めの方法です。また、年配の方の中には「訃報連絡は電話で行うことがマナー」という考えの方も少なくありません。訃報連絡は、故人とのお別れに関わる大切なお知らせです。失礼にあたらないよう、状況や相手の方に合った連絡方法を心がけましょう。

電話で訃報連絡をする場合、家族などの身内には、時間帯に関わらずできるだけ早く連絡することが重要です。親戚や友人・知人など、家族以外の方には深夜・早朝の電話連絡は避けたほうがよいでしょう。電話がつながらなかったら、留守番電話に入れて再度連絡をするか、取り急ぎメールなどで連絡をしても構いません。その場合、「電話をしましたが、ご不在のようでしたので」とひと言添えます。

■ メールによる訃報連絡

近年は、友人や知人にメールで訃報連絡を行うこともあります。時間や場所を問わずに連絡できること、相手も気持ちを整理する時間を持てることがメールでお知らせするメリットです。しかし、人によってはタイムリーにメールを確認していないこともあるため、相手に伝わったかどうかを把握しにくいというデメリットがあります。相手がメールに気づいていない可能性もあるので、メールを送信後、電話でも連絡するのがよいでしょう。また、特に年配の方の中には、電話で訃報連絡をすることが一般的であると考える方も多く、「メールでの訃報連絡はマナー違反」と思われることもあるため、相手に合わせた注意が必要です。

■ LINEなどSNSによる訃報連絡

普段からLINE、Facebook、X(旧:Twitter)など、SNSで連絡をとっている間柄であれば、訃報連絡の際に使用しても、それ自体はマナー違反ではありません。

ただし、SNSを日常的に利用していない場合は訃報連絡に気づかないこともあります。反対に、後日追って伝えようと考えていた相手が故人のSNSをフォローしていた場合、意図していないタイミングで伝わってしまう、といったケースも考えられるでしょう。SNSを使って訃報連絡を行う場合は、情報がどの範囲まで届くのか、その情報に触れた人が気分を害することはないか、十分に配慮することが重要です。

メールと同様、目上の方や年配の方には良い印象を持たれない可能性があります。相手の立場や状況を踏まえ、相手に不快感を与えないよう注意しましょう。

4.訃報連絡で伝える内容は?

訃報連絡で伝えるべきことは、故人が亡くなったという事実です。家族や親族など故人との縁が深い方には、まずはその旨を知らせることに専念し、葬儀の日程や場所などは詳しい内容が決まってから改めてお知らせします。

その他の方には、通夜・葬儀の日程が決まってから、亡くなった事実と併せて連絡するとよいでしょう。昔は自宅で通夜・葬儀を行うことが一般的でしたが、現在は自宅以外の斎場・葬儀場などで行うことが多く、最初の連絡の段階では詳細が決まっていないことが少なくないため、大勢の方に複数回の連絡を入れるのは、大切な家族を失くしたばかりのご遺族にとって大きな負担になるからです。

一般的に、訃報連絡では次のことを伝えます。

(1)故人の名前
故人の年齢を聞かれることもあるので確認しておくとよいでしょう。
(2)連絡者の名前と故人との関係
続柄など、誰が連絡しているのかを明確に伝えましょう。
(3)亡くなった日時
書面で訃報を伝える際は死亡日時を入れます。電話など口頭で伝える場合は、「昨夜」「本日早朝」といった伝え方でもかまいません。
(4)死因(簡潔に)
知らせたくない場合は、特に伝える必要はありません。
(5)連絡先
連絡者の携帯電話など、緊急の連絡先を伝えます。

また、同時に通夜・葬儀についてお知らせする場合は、次の内容を加えます。

(6)葬儀日程、場所
日程や場所は、間違いのないように正確に伝えましょう。
(7)葬儀形式、宗旨、宗派
家族葬で行い一般の方の弔問や参列を辞退する場合は、必ずその旨を伝えます。香典や供物を辞退する場合も、しっかりと伝えて相手に失礼のないようにしましょう。仏式以外の葬儀の場合は、宗旨・宗派についてもあらかじめ伝えるとよいでしょう。
(8)喪主の名前、故人との関係、連絡先
喪主の名前と続柄、連絡先は、弔電を送る際などに必要な情報なので忘れずに伝えましょう。

5. 訃報の文例、電話で訃報を伝える際の言葉遣い

文書で訃報連絡を行う場合の一般的な文例を以下に紹介します。訃報の場合、冒頭の挨拶文などは省略します。また、句読点を使わないのがマナーです。

■ 文書で訃報連絡を行う場合の文例

【一般葬を行う場合の訃報連絡の文例】

母○○(故人の名前)が かねてより病気療養中のところ
令和○○年○○月○○日○○時○○分 ○○歳にて永眠いたしました
ここに生前のご厚誼に心より感謝いたしますとともに 謹んでお知らせさせていただきます
なお 通夜・告別式は下記の通り仏式にて執り行います

故 ○○○○ 儀 葬儀告別式
通夜 令和○年○月○日(月) 午後○○時より
葬儀告別式 令和○年○月○日(火) 午後○○時より○○時まで
告別所 ○○斎場(○○市○○町○○―○○、電話番号〇〇(〇〇〇〇)〇〇〇〇)
仏式 〇〇宗
喪主 〇〇〇〇(長男) 連絡先: 〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

【家族葬を行う場合の訃報連絡の文例】

かねてより病気療養中の母○○(故人の名前)が
令和○○年○○月○○日○○時○○分 ○○歳にて永眠いたしました
通夜告別式につきましては 故人の遺志により 家族葬にて執り行いたく存じます
また 誠に勝手ながら ご香典 お供花 お供物についても固く辞退させていただきます
ここに生前のご厚情に深謝し 謹んでご通知申し上げます

令和〇年〇月
〒〇〇〇ー〇〇〇〇
東京都〇〇区〇〇 〇丁目〇〇番
電話 〇〇(〇〇〇〇)〇〇〇〇
          喪主 〇〇〇〇(長男)

■ 電話で訃報を伝える際の言葉遣い

電話で訃報を知らせる際は、手短に用件を伝えることが大切です。大切な方を亡くしたばかりのときに冷静でいることは難しいとは思いますが、大切なことなので言い間違いや聞き間違いがないよう気を付けましょう。あらかじめ伝える内容をメモに書き出し、手元に置いておくと安心です。ここでは、電話で訃報連絡をする際の文例をご紹介します。

【親族への訃報連絡】

○○の長男の△△です。かねてから入院中だった母が、今朝方亡くなりました。取り急ぎ、お知らせのためお電話いたしました。通夜・葬儀の日時と場所は、決まり次第追ってご連絡いたします。遺体は○○斎場に安置しております。ご対面いただける場合は、私の携帯電話にご連絡ください。番号は〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇です。

【故人の友人・知人への訃報連絡】

突然のお電話、申し訳ありません。私、〇〇の長男の△△と申します。以前より入院していた父〇〇が、〇月〇日の深夜に亡くなりました。生前は大変お世話になりました。通夜は、明日〇月〇日〇時より、告別式は明後日の〇月〇日〇時より、〇〇斎場にて〇〇式(宗教形式)で行います。喪主は私△△が務めます。ご連絡いただく際には、私の携帯にお願いいたします。電話番号は〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇です。

【故人の勤務先への訃報連絡】

お世話になっております。〇〇部〇〇の妻△△です。かねてから入院していた夫が、〇月〇日早朝に亡くなりました。生前は大変お世話になりました。通夜は〇〇斎場で、明日〇月〇日〇時より、告別式は明後日の〇月〇日〇時より、〇〇斎場にて〇〇式(宗教形式)で行います。喪主は私△△が務めます。お手数をおかけいたしますが、関係者のみなさまにお伝えいただけますでしょうか。ご連絡いただく際は、私の携帯にお願いいたします。電話番号は〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇です。

6.訃報連絡を行うタイミング

訃報連絡は、すぐに知らせたい家族・親族を除いては、通夜・葬儀の日程が決まってから連絡することが一般的です。とはいえ、特に決まったルールはないので、家族や親族以外にも故人と生前深いお付き合いがあった方などには、葬儀の詳細が決まる前にお知らせしても問題ありません。また、遠方に住んでいる方には、移動時間などを考慮して早めに伝えることを心がけましょう。

万が一のときに備えて、生前から「亡くなった後、すぐに連絡する人」と「葬儀の詳細が決まってから連絡する人」を分けてリストを作成しておくと、いざというときに慌てずに済むのでお勧めです。その際、連絡する順番もあらかじめ決めておくとよいでしょう。

■ 葬儀終了後に訃報をお知らせする場合

近年は、家族葬など親族だけで葬儀を行うことも増えています。身内だけで葬儀を行う場合は、近親者以外には訃報を伝えずに、葬儀後にハガキなどでお知らせするのも一つの方法です。その場合、葬儀後から四十九日法要までの間に関係者に訃報を伝える必要があります。

故人と縁の深い方に訃報を伝えずに葬儀を終えてしまった場合、後々トラブルが生じてしまう可能性も否定できません。たとえば家族葬の場合、訃報連絡をする際に、弔問や参列を辞退するということもできます。十分に検討して、故人が生前お世話になった方々にも不満や後悔が残らないよう注意しましょう。

なお、葬儀後に報告を行う場合は、ハガキや手紙など郵送で行うケースが多いようです。
以下に、ハガキで連絡する際の文例をご紹介します。

母 〇〇〇〇(故人の名前) 儀

去る 令和〇年〇月〇日 〇〇歳にて永眠いたしました

葬儀は故人の意志により近親者のみにて執り行いました
ご通知が遅れましたこと 深くお詫び申し上げます

なお ご香典 ご供花 お供え物につきましても固くご辞退申し上げます
故人が生前受け賜りましたご厚誼に深く御礼申し上げます

令和〇年〇月
〒〇〇〇ー〇〇〇〇
東京都〇〇区〇〇 〇丁目〇〇番
電話 〇〇(〇〇〇〇)〇〇〇〇
          〇〇 〇〇(喪主名)

7.訃報連絡についてのまとめ

● 訃報連絡は、故人が亡くなったことを関わりのある人たちに伝える大切なお知らせ。

・訃報を伝える範囲にルールはないが、「葬儀に参列してほしい人」を基準にするとよい。
・訃報連絡は、故人との関係性が深かった人から順番に行うのが基本。
・故人の勤務先のほか、菩提寺・葬儀社にも忘れずに連絡を行う必要がある。

● 訃報連絡の手段は電話が一般的だが、状況に応じてメールやSNSを活用する。

・確実に伝えるためには電話が有効。メールやSNSはマナー違反と考える人も少なくない。
・訃報のお知らせは、相手のことを考え、確実に、失礼のないように伝えることが重要。
・あらかじめリストを作成しておくと、いざというときに慌てずに訃報連絡を行うことができる。

● 家族・親族以外への訃報連絡は、通夜・葬儀の日程が決まってから連絡することが一般的。

・身内以外でも、故人と生前深い付き合いがあった人などにはすぐに連絡してもよい。
・遠方に住む親戚などは、移動時間や日程調整などを考慮して早めに訃報を伝える。
・身内だけで葬儀を行う場合、葬儀が終わってからハガキなどで連絡するケースも多い。

事前準備をしておくと万が一のときも慌てず行動できます。訃報の連絡の他にも多くの手続きが必要になりますのであらかじめ相談いただくことをおすすめいたします

メモリアルアートの大野屋「葬儀の事前相談」

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