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公開日:2026/05/21
更新日:2026/05/28
目次● 葬儀に関する身内トラブルを避けたい方
● 親族間の葬儀トラブルの事例を知りたい方
● 身内トラブルの対処方法を知りたい方
葬儀は十分な準備期間を持たないことがほとんどであり、多くの場合は限られた時間の中で数々の判断を求められます。そのため、家族や親族の間で考え方の違いが表面化し、意見がぶつかってしまうことも少なくありません。故人を大切に思う気持ちが大きい故に、それぞれの立場や価値観から引き出される意見が対立してしまう場合もあります。
このようなときに、大切なのは優先順位を忘れないことです。まずは葬儀を滞りなく進めることを優先し、その上で現実的な落としどころを探していくと良いでしょう。とはいえ、家族や親族といった近い関係だからこそ、ドライに割り切ることもできないのが身内トラブルの難しいところです。
この記事では、葬儀で起こりやすい身内トラブルの事例を挙げ、実際によくあるパターンや現実的な整理の仕方について解説します。
近年、家族葬を選ぶ方が増える中、「どこまでの範囲の人を呼ぶべきか」で親族間の意見が分かれるケースは少なくありません。特に、親族付き合いや地域との関係が深い場合は、判断に迷うこともあるでしょう。
家族葬は、家族やごく親しかった方のみで行う葬儀形式です。家族葬の規模や参列者の範囲に明確な決まりはありませんが、家族葬を選択される場合、「落ち着いた形で故人を送りたい」というご遺族の意向や、「できるだけ静かに身内だけで見送ってほしい」という故人の希望が背景にあることも多いようです。
一方で、親族の中には「お世話になった方には知らせるべき」「後から知らされると失礼にあたる」と考える方もいらっしゃるかもしれません。特に近所同士のつながりが強い地域や、親族付き合いを重視する家庭では、家族葬に対する意見が分かれやすい傾向があります。
ご遺族は近親者だけで行う予定だったのに、親族から「あの人には知らせたほうがよい」「なぜあの人は呼ばないのか」といった疑問や不満の声が生じるケースはよくあります。親族の中で意見の強い方がいる場合、「親戚なのだから当然呼ぶべきだ」と言われ、喪主が負担を感じるケースも少なくありません。また、葬儀に呼ばなかった方から、後日「なぜ呼んでくれなかったのか」と不満が寄せられることもあります。
トラブルを事前に防ぐためには、あらかじめ血縁の近さ、故人との関係性、今後の付き合いなど、参列者の選定基準を明確にしておくと相手にも納得してもらいやすいでしょう。その他、エンディングノートの内容など、「故人が生前そのように希望していた」という説明は、親族間でも比較的受け入れられやすいようです。故人やご家族がどのような形で見送りたいかを整理した上で、無理のない形を選びましょう。
その上でなお、親族から「あの人は呼んだほうがいい」という意見が生じる場合があります。判断に迷うことがあるかもしれませんが、そのようなときは"悩む場合は呼ぶ"と決めておくのもひとつの方法です。やはり呼ぶべきだったと葬儀後に後悔したり、呼ばなかった方とのトラブルを避けたりするためにも、悩んだ場合は声をかけておくのが賢明といえるでしょう。
どこまで招待するか、範囲の線引きに迷ったときは、葬儀社に相談するのがおすすめです。過去の事例をもとに中立的なアドバイスを受けることができます。
葬儀に関するよくある身内トラブルのひとつに、葬儀費用の問題があります。誰がどのように負担するかで意見が分かれるケースが多く、経済状況や考え方の違いが表面化しやすい場面といえます。
葬儀費用は、短期間のうちに突然まとまった金額が必要になります。基本的には、葬儀費用は喪主が負担することが一般的とされていますが、全額ではないが喪主が多めに負担する、兄弟で折半するなど、費用に関する考え方は家庭によって異なります。しかし、明確なルールがないため、例えば兄弟間でも、それぞれが「当然こうあるべき」と考えている内容にずれが生じることも少なくありません。また、金銭に関わるデリケートな問題であることから、それぞれの経済状況の違いや、以前からのわだかまりが影響して、感情的な対立につながるケースもあります。
実際によく見られるのが、喪主が一時的に費用を立て替えたものの、その後の清算が進まないケースです。これは、負担割合の配分がうまくいかない場合や喪主以外の兄弟姉妹が「喪主が支払って当然」「長男(長女)が払うもの」といった認識を持っていることなどが理由として挙げられます。
また、実際にはそれ以上に費用がかかっているにも関わらず、親族が「香典でまかなえるはず」と思っているなど、認識に差が生じている場合もトラブルにつながることがあります。その他、故人の預金口座が凍結されている、生命保険金がまだ受け取れない、など手元に資金が確保できていない状態が混乱を招くことも多いようです。
故人の預貯金や遺産がある場合は、その中から葬儀費用を支払うことも可能です。この場合は、相続人全員の合意が必要となるので注意しましょう。
葬儀の費用面でもめそうな場合、まずは「葬儀を滞りなく終えること」を優先し、葬儀後に改めて整理していくという考え方が現実的です。例えば、喪主が一時的に立て替え、四十九日のタイミングで清算したい旨を伝えるなど、あらかじめ方針やスケジュールを共有しておくことで、不安や不満を軽減できる可能性があります。
また、葬儀費用の見積書や費用の内訳を親族間で共有することも大切です。金額そのものより、「何にいくらかかっているかわからない」という不透明感が不満につながるケースも少なくないためです。同様に、受け取った香典についても、葬儀費用の補填として扱うことを事前に共有しておくと、後の行き違いを防ぎやすくなります。
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喪主を務める人については法律上の決まりがなく、明確な決まりも存在しないため、「喪主は誰がやるべきか」で頭を悩ませることがあります。
故人の配偶者が高齢で喪主を務めることが難しい場合など、立場と実務の適性が一致しないために調整が難しくなるケースがあります。また、「長男が務めるべき」という考え方が強く残っている地域や家庭では、長男の立場にある人と、他の兄弟間で認識のずれや意見の対立が生じやすいといえます。
喪主は遺族の代表であり、葬儀や法事を取りまとめる役割を担います。判断すべき事柄が多く、責任もプレッシャーも大きいことから、喪主をやりたくないと考える人は少なくありません。喪主を引き受ける負担が大きいことから「できれば避けたい」と考える人同士で押し付け合う場合や、反対に「自分が中心になって葬儀を進めたい」と主導権を巡って意見が対立する場合もあります。
親族間で対立する代表的な事例としては、旧来の慣習に従って「長男だから喪主をやるべき」という意見と、「実際に動ける人がやるべき」という意見がぶつかるケースです。特に、長男が遠方に住んでいたり、故人との関係が疎遠であったり、さまざまな理由から喪主を務めたがらない場合に衝突しやすい傾向があるようです。当事者となる兄弟間では意見が一致していても、従来のやり方を重視する高齢の親族から反対意見が出ることもあります。
喪主については、「誰が一番適任か」を考えるより、「誰が対応できるか」を優先したほうがスムーズに決められます。近年は、実際の現場でも、生まれ順や男女に関わらず、最も動ける人が喪主を務めるというケースは珍しくありません。また、喪主にかかる負担を軽減するために、家族で役割を分ける方法もあります。挨拶や参列者の対応、葬儀社との打ち合わせ、会計・準備・法要の手配など、作業を分担すると、お互いの負担が軽くなってトラブル防止につながります。
なお、誰が喪主であっても、葬儀の手続きを進めることは可能です。喪主を決めきれないときは、葬儀社に相談すれば一緒に整理してもらえます。
大野屋では状況を伺いながら一緒に整理いたしますので、お気軽にご相談ください。
宗教・宗派の問題も、葬儀を行う上で身内トラブルが起こりやすい問題です。故人の希望や親族の意向が一致せず、対立に発展することも少なくありません。
宗教や宗派によって、葬儀や供養の形式は大きく異なります。同じ仏教であっても、宗派によって信仰の拠りどころや死生観が異なるため、違う宗派の葬儀を別の宗派の宗教者が執り行うことはできません。そのため、故人と喪主で信仰する宗教・宗派が異なる場合や、再婚や養子縁組によって家の宗教背景が複雑になっているケースでは、「どの形式で葬儀を行うか」を決めることも難しい場合があります。
代々行われてきた家ごとの慣習を大切にしたい親族と、故人の希望を優先したい喪主側で、葬儀に関する意見が分かれることがあります。また、菩提寺との関係がある場合、「お寺への相談なしに進めるべきではない」という不満が親族から出ることも。宗教や宗派は、それぞれの価値観や家の歴史とも関わるため、感情的な対立につながりやすいテーマといえます。
宗教・宗派に関する対立については、「どちらが正しい」という正解はありません。故人やご家族が納得できる形を探すことが大切です。その上で、以下に身内トラブルを避けるための具体例を示しますので、あくまでも選択肢のひとつとして参考にされてください。
家族と信仰する宗教・宗派が違っても、比較的トラブルが少なく進められる方法です。
・ 葬儀自体は無宗教形式で行い、納骨は菩提寺で行う
宗教・宗派が異なる家族も葬儀を行いやすく、故人の意向もかなえることができる折衷案です。
・ 葬儀社を通じて菩提寺に相談してもらう
菩提寺との調整が必要な場合、葬儀社に交渉を依頼することでスムーズに進む場合も少なくありません。
・まずは葬儀を滞りなく進めることを優先し、その上で現実的な落としどころを探すことが重要
・特に、葬儀形式、費用、喪主の決め方、宗教・宗派については身内トラブルが起きやすい
・近親者のみで行いたい喪主と、大勢を呼びたい親族の間で意見の対立が起きることがある
・参列者の選定基準を明確にし、その考えを共有しておくとトラブル防止につながる
・判断に迷ったときは、後悔しないよう「悩んだ場合は呼ぶ」と決めるのもひとつの方法
・葬儀費用は突然まとまった金額が必要になるため、誰が支払うかは意見が対立しやすい
・「香典で葬儀費用をまかなえるはず」など、親族の認識にずれが生じていることがある
・故人の預金口座が凍結された場合や生命保険金が受け取れない状況も混乱の要因に
・「長男が喪主をやるべき」という旧来の固定観念と実際の状況が一致しない場合も多い
・「誰が一番適任か」を考えるより、「誰が対応できるか」を優先したほうがスムーズに進む
・喪主の負担を軽減できるよう、親族で役割を分担することはトラブル防止に有効
・故人と喪主で宗教・宗派が異なる場合や再婚・養子縁組の影響によるトラブルが多い
・宗教・宗派は感情的な対立につながりやすいため双方が納得できる形を探すことが大切
・判断に迷ったときは、一人で抱え込まず、葬儀社に相談して状況を整理してもらうと安心
葬儀に関して、親族間の意見が分かれることは決して珍しいことではありません。大切なのは、もめたまま時間を浪費しないこと。どの場面も『まず葬儀を終わらせる』ことを最優先にしましょう。
メモリアルアートの大野屋では、ベテランスタッフが常時、葬儀や法要のご相談も承っております。お気軽にご相談ください。
ご相談方法としては、ご来店いただいて、ビデオ通話などのオンラインにて、ご自宅などご指定の場所に訪問させていただいて(※東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県に限る)、と様々な方法で、それぞれのご状況に寄り添った個別相談を行っております。ご都合のよい方法でご相談の予約をお待ちしております。
監修
メモリアルアートの大野屋
コラム編集チーム
「メモリアルアートの大野屋 コラム編集チーム」は、 葬儀・家族葬・一日葬・終活に関する実務経験と相談対応実績をもとに、本記事の内容監修を行っています。


















