メモリアルアートの大野屋

テーマ:葬儀の準備

はじめての喪主~役割と準備ガイド~

公開日:2023/07/21

更新日:2023/07/25

はじめての喪主~役割と準備ガイド~

葬儀アイコン目次

こんな方にオススメ!

● 喪主の決め方を知りたい方

● 喪主の役割について知りたい方

● 葬儀の準備や必要な手続きが気になる方

● 葬儀・告別式の流れを知りたい方

1. 喪主は誰が務めるもの?

葬儀を行うとき、まずは「喪主」を決める必要があります。これまで葬儀に参列した経験から「喪主」の大切さをなんとなく理解してはいても、自分が務めた経験があるという人はそれほど多くないことでしょう。そのため、「喪主の決め方に決まりはあるの?」、「喪主の役割とは?」など、もしものときのことを考え、いろいろ確かめておきたいことがある方も多いかと思います。ここでは、喪主の選び方やその役割などについて解説します。

■喪主の決め方

喪主の決め方に、特に決まったルールはありません。故人のご遺族、親族で相談して決めてよいと考えていただいて構いません。一般的には、故人と関係の近い人が務めるケースがほとんどで、具体的には以下の順番で決められることが多いようです。

1.故人の配偶者(夫、妻)
2.子ども
3.親(故人が若年者の場合)
4.兄弟姉妹
5.血縁の深い親族

一昔前までは、家督を継ぐという意味合いから、配偶者ではなく後継者である子どもが喪主を務めたり、子どもの中でも女性より男性が優先されたりすることも少なくなかったようですが、現代ではそのような意識は薄くなり、性別にもあまりこだわることはなくなりました。
また、高齢化社会が進む中、故人の配偶者が高齢であったり、病気であったりするなど喪主を務めることが難しい場合も珍しくありません。そのようなケースでは、配偶者に代わって子どもが喪主を務めることも多いようです。そのほか、故人の遺言がある場合は、ご本人の考えを尊重しながらご遺族・親族でよく話し合って決めましょう。

■喪主の役割

喪主とは、葬儀や告別式など、すべての儀式を取り仕切る「責任者」のことです。それに加え、通夜や葬儀の参列者からの弔問を受ける代表者でもあります。葬儀における喪主の役割は、葬儀社とのやりとり、葬儀内容の決定、菩提寺への連絡、僧侶や参列者への対応、葬儀当日に行う挨拶など、多岐にわたります。さらに、親族や知人への訃報連絡、葬儀の準備、年忌法要の段取りも行う必要があり、その負担は大きいものです。

大切な人を失くした悲しみの中で、責任者として多くのことを判断して実行していかなければならない、と聞くと「自分にはとても務まらない」と思う方もいらっしゃると思います。しかし、必ずしも一人だけですべてを取り仕切らなければならない、というわけではありません。もし一人で喪主の役割を全うするのが難しいと感じる場合は、周囲の人にサポートをお願いしてみるといいでしょう。また、喪主の候補となる方が高齢の場合などは、事前に喪主の役割を担えるかどうかという視点から検討しておくことも一つの方法です。

2.葬儀の前に準備すること

喪主が決まったら、故人を送るための準備をします。お葬式は、通夜に始まり、翌日に葬儀・告別式、火葬という流れが一般的です。しかし、実際はその前に準備しておくことがたくさんあります。喪主になったときに慌てることのないよう、あらかじめ葬儀に必要な準備について理解しておきたいところです。

■葬儀・告別式の準備と必要な手続き

1.死亡診断書の受け取り

病院で亡くなった場合、まず医師による死亡判定が行われ、死亡診断書が発行されます。自宅で亡くなった場合は、かかりつけ医、または死亡を診断した医師が必要事項を記入します。

【死亡届の提出について】

死亡診断書を受け取ったら、死亡届に必要事項を記入し、役所に提出します。死亡した日(死亡を知った日)から7日以内の提出が義務付けられているので、忘れないよう手続きを行いましょう。また、死亡届と同時に「火葬許可証」の交付申請を行います。死亡届が受理されると「火葬許可証」が交付され、火葬場の手配が可能になります。ただし、これらの手続きは一般的には葬儀社が代行することがほとんどです。その場合の手続きに必要な印鑑を用意しておきましょう。但し最近は印鑑レスの役所も増えてきているため、地域によっては不要な場合もございます。

2. ご遺体の搬送、安置

病院では長時間にわたって安置することは難しいので、できるだけ早めに葬儀社にご遺体の搬送を依頼する必要があります。事前に葬儀社が決まっている場合はすぐに連絡し、お迎えの車の手配を依頼しましょう。まだ決まっていない場合は、病院が提携している葬儀社を紹介してもらうこともできます。その葬儀社にそのまま葬儀全体を依頼することもできますが、十分に比較検討して選びたい場合は、取り急ぎ搬送だけを依頼することも可能です。

3.葬儀社との打ち合わせ

葬儀社を決めたら、「日程」「会場」「プラン」「料理」「僧侶の手配」など、葬儀の内容について打ち合わせをします。参列者の人数、葬儀の形式、場所、予算など、あらかじめ主な方針を家族で話し合っておくと、打ち合わせもスムーズになり、本当に必要なサービスを選ぶことができるのでお勧めです。

【用意するもの】

・火葬許可証の取得などに必要な「印鑑」(※印鑑レスの普及により不要の場合もあります)
・祭壇に飾る「遺影用の写真」
・僧侶を手配する場合に必要な「宗教・宗派を確認できるもの」
※菩提寺がある場合は、喪主が連絡して僧侶の都合を確認します。
※宗教・宗派を確認するには、仏壇がある場合は本尊、先祖の戒名、お寺からの郵便物、親戚に聞く、などがございます。

4.訃報の連絡

葬儀の日程が決まったら、親戚、友人、知人、仕事の関係者などに連絡します。その際は、「故人の氏名」「亡くなった日」「通夜や葬儀・告別式の日時と会場」「喪主の氏名」「連絡先」を伝えるとよいでしょう。あらかじめメモなどを用意して手元に置いておくと、伝え忘れてしまうことがなく安心です。また、連絡相手が多い場合は、リストを作成しておくと連絡漏れをなくすことができます。

3.葬儀・告別式の当日の流れ

葬儀・告別式当日も、喪主がやるべきことはたくさんあります。初めて喪主を務める場合は、何をすればよいか分からないことが多く、戸惑ってしまう場面も多いでしょう。前もって当日の流れを理解し、求められる役割を把握しておくと、気持ちに少し余裕が生まれます。そこで、ここでは葬儀・告別式の当日の進行についてご紹介します。スムーズに葬儀を取り計らうためにも、ぜひお役立てください。

■一般的な葬儀・告別式の流れ

参列者の入場・着席
喪主、遺族、親族、参列者が入場し、着席する。喪主・遺族は参列者よりも先に入場して着席しているようにする
僧侶の入場
一同で僧侶を迎える
開式の辞
司会者による開式の挨拶
読経・引導
僧侶が読経し、故人に引導を渡す儀式を行う(宗派により異なる)
弔辞・弔電
依頼された1〜数名が弔辞を読み、司会者が弔電を読み上げる
焼香
僧侶が再び読経を行う中、喪主、遺族、親族、参列者の順に焼香する
最後のお別れ
喪主と遺族、親族らが祭壇に飾られている生花を棺の中に入れて故人の周りを飾る(別れ花)。棺のふたを閉じたあとの「釘打ち」の儀式は、近年は省略することが多い
喪主の挨拶
霊柩車に棺をのせてから、見送りに並んだ参列者に対して会葬のお礼を述べる
出棺
喪主が位牌を、喪主の次につながりが深い遺族が遺影を持ち、霊柩車に乗って火葬場へ向かう

4.喪主の心構えと参列者への対応

喪主は、葬儀に関する最終決定権を持ち、葬儀のすべてを取り仕切る重要な役割を担います。喪主がやらなければならない仕事はたくさんありますが、最も大切なことは、お通夜や葬儀・告別式を滞りなく進めて故人を気持ちよく送り出すことです。
喪主が判断に迷ったり、一度決定したことを途中で覆したりすると、周囲に混乱を招いてしまいかねません。葬儀はやり直しができないものなので、参列者に失礼のないよう、葬儀について不明な点や疑問がある場合は、家族や親族、菩提寺、葬儀社の担当者などに遠慮なく相談しましょう。

■参列者に対する挨拶

遺族を代表して、通夜や葬儀・告別式の参列者に挨拶することも喪主の大切な仕事です。喪主が挨拶をする主なタイミングは、通夜、告別式、精進落としの3回。ポイントは、いずれも参列者のことを考えて「長くなりすぎない」よう簡潔にまとめることです。それぞれ、以下に詳しく見ていきましょう。

1.通夜の挨拶

読経や焼香などがすべて終わって僧侶が退出した後、通夜に参列してくださった方々へ感謝の気持ちを伝えます。このときに、あわせて通夜振る舞いや告別式への案内を行います。

2.告別式の挨拶

葬儀・告別式に参列してくださった方々に会葬のお礼を伝えます。霊柩車に棺をのせた後、出棺の直前に、見送りに並んでいただいた方々に挨拶するというケースが多いですが、地域の慣習や式の流れによって異なる場合もあるため、打ち合わせ時にしっかりと確認しておきましょう。

3.精進落としの前後

精進落としの開始時に、葬儀が無事に終了したことの報告と参列者への感謝の気持ち、ゆっくりと過ごしていただきたい旨を伝えます。その後、食事の時間が終わる頃に締めの挨拶を行い、会食は終了です。終了時の挨拶では、今後も変わらぬお付き合いをお願いしたいという旨とともに、先の法要の予定が決まっている場合は伝えておくとよいでしょう。

■故人や参列者への思いやりを忘れずに

喪主は葬儀を主催する遺族の代表者であると同時に、参列者に対して故人に代わって最後のお別れをする立場でもあります。とはいえ、喪主が葬儀中に席を離れて挨拶に回る必要はなく、弔問を受けるときは、できるだけ故人のそばに付き添うことを心がけたいものです。また、亡くなった原因や当時の詳しい状況については、故人ととくに縁の深かった方を除いて、こちらから説明することは控えましょう。
参列者には、丁寧かつ簡潔に対応することが大切です。参列者によって態度を変えることは失礼にあたるので、特定の人と話し込んで、他の方への挨拶をおろそかにすることなどのないよう気をつけましょう。

5.喪主の家族や関係者の役割とは?

喪主の務めは非常に多岐にわたるため、周囲のサポートがあると、負担が軽減されるとともに精神的にも心強いものです。ここでは、喪主の家族や関係者にできることや求められる役割などをご紹介します。

■葬儀における喪主以外の役割

葬儀の規模によっては、「世話役」を立てることがあります。世話役は、「喪主のサポート」という立場で、喪主とともに葬儀全体を取り仕切る役割を担う存在ですが、最近は社葬などの特に大きな規模の葬儀以外では立てないことのほうが多くなっているようです。
そのほか、規模にもよりますが、葬儀には喪主以外にもさまざまな役割があります。司会や進行は主に葬儀社が行いますが、それ以外に当日必要なお手伝いには以下のようなものがあります。

受付 参列者から香典を受け取り、芳名帳を管理する
会計 受付係が弔問客から預かった香典を管理し、喪主に渡す
接待 お茶や茶菓子などを出し、参列者や僧侶をもてなす
道案内 案内板などをもって立ち、会場までの道を案内する
駐車場 駐車場で待機し、車で来た参列者の車両を誘導する

このようなお手伝いは、故人の遺族や近い親族が行うと、葬儀に遅れてしまったり参加できなかったりすることが考えられるため、比較的遠い親戚や友人、仕事関係の人、近所の人などに依頼することが一般的です。ただし、人選を誤ると、葬儀の進行が滞ったり、トラブルが生じたりする事態になりかねません。参列者に対しても失礼のないよう、できるだけ信頼できる人にお願いすることを心がけましょう。
そして、手伝ってくれた方には忘れずにお礼をするのが礼儀です。お世話になった当日に感謝の気持ちを伝えるほか、後日改めてお礼の品をお渡しします。

■喪主の家族の役割

近年は、喪主一人ですべてを取り仕切るのではなく、家族で役割を分担しながら進めるケースも見受けられるようになってきました。喪主は遺族を代表する存在ですが、喪主自身も悲しみにある中で慣れない葬儀を進めなければなりません。明確な役割分担はないとしても、当日はできるだけ喪主の負担を軽くできるよう家族が中心となって支えたいものです。大切な故人との最後のお別れをご家族みなさんで協力して行うことは、故人にとって何よりの供養になることと思います。

6.まとめ

●喪主は葬儀における「責任者」

・喪主の決め方に特に決まったルールはない。
・配偶者、血縁の深い親族という順番で選ぶことが一般的
・配偶者が高齢の場合は、子どもが喪主を務めてもよい。

●葬儀の前にもさまざまな準備や手続きが必要

・「死亡届」の提出は、一般的には葬儀社が代行することが多い。
・病院で亡くなった場合、遺体の搬送は早めに手配する必要がある。
・葬儀社との打ち合わせ時には事前に希望を整理しておくとスムーズ。
・葬儀日程が確定したら、速やかに関係者に訃報の連絡を行う。
●事前に葬儀・告別式の流れを把握しておくと安心
・喪主の挨拶は、主に、通夜、告別式、精進落としの3回。
・遺族の代表者として、参列者に失礼のないよう振る舞うことが大切。
・受付、会計、接待など、当日必要なお手伝いを信頼できる人にお願いする。
・家族や親族が協力して、喪主一人にかかる負担をできるだけ軽減する。

この記事をシェアする topicイメージ topicイメージ topicイメージ

ページトップ

通話無料 0120-02-8888 24時間365日対応(関東のみ)お葬式のご相談・お問い合せ

お葬式のお見積り(無料)

かんたん資料請求(無料)

ページトップ

お電話

資料請求