テーマ:終活

実家、将来どうする?~相続する前に家族で考えておきたいこと~

公開日:2026/11/06

更新日:2026/11/06

実家、将来どうする?~相続する前に家族で考えておきたいこと~

葬儀アイコン目次

「実家をこれからどうするか、まだ考えていない」

そう思っている方も多いのではないでしょうか。
親が元気に暮らしているうちは、今すぐ困ることもなく、実家の将来について考える機会はなかなかないものです。「まだ先の話」「親も元気だから」と、話し合うことを後回しにしてしまうのも無理はありません。

しかし、親が亡くなってから「実家をどうしよう」と考え始めると、思っている以上に多くのことを決めなければなりません。
特に、誰も住まなくなった実家は「空き家」となり、建物の老朽化や防犯、庭や敷地の管理、近隣への影響など、さまざまな問題につながる可能性があります。 実家のこれからを考えることは、単に家の行き先を決めるだけではありません。将来、家族が困らないためにも、親が元気なうちから少しずつ考え、話し合っておくことが大切です。
本コラムでは、実家の今後の選択肢や、家族で話し合っておきたいことについて分かりやすく解説します。

1.相続したら終わりではない

「実家を相続した」と聞くと、名義変更などの手続きを終えれば、一段落したように感じるかもしれません。
しかし、相続した後も、所有者として考えなければならないことがあります。
たとえ誰も住んでいない家であっても、建物や敷地を適切に管理する必要があります。定期的な換気や清掃、庭木の手入れ、郵便物の確認など、家を維持するための作業は少なくありません。
そこで問題になるのが「空き家」です。

人が住まなくなった住宅は、換気や手入れが行き届かなくなることで、傷みが進みやすくなります。適切な管理がされない状態が続くと、建物の老朽化や景観の悪化、防犯上の問題などにつながることがあります。
また、庭木や雑草が伸びて隣の敷地に入り込んだり、害虫が発生したりするなど、近隣トラブルの原因になることもあります。
このように、実家は「相続したら終わり」ではありません。相続した後に誰が管理するのか、今後どのように活用するのかまで、あらかじめ考えておくことが大切です。

2.まず考えたいのは「誰が住むのか」

実家を相続するとなったとき、まず考えたいのが「この家に誰が住むのか」ということです。
自分が住むのか、子どもや兄弟などの家族・親族が住むのか。それとも、今後も誰も住む予定がないのか。ここが曖昧なままだと、誰も住まない家を所有し続けることになり、管理や維持費の負担だけが残ってしまう可能性があります。
一方で、「今は住まないけれど、将来は住むかもしれない」というケースもあるでしょう。

その場合は、「いつか使うかもしれない」と考えるだけでなく、
・いつ頃、住む可能性があるのか
・それまで誰が管理するのか
・維持するためにどの程度の費用がかかるのか
といった点まで具体的に考えておくことが大切です。
将来住む可能性がある場合も、実際に住むまでの管理や費用を含めて、無理なく維持できるかを考えておきましょう。

3.誰も住まない実家、選択肢は一つではない

もし誰も住む予定がないのであれば、主な選択肢として「売却」「賃貸」「空き家として維持」「解体」などが考えられます。

売却する

売却すれば、家を手放すことで、その後の管理負担をなくせる可能性があります。ただし、立地や土地・建物の状態によっては、希望する価格や条件ですぐに売却できるとは限りません。また、相続した不動産を売却する場合は、税金や登記などについても確認が必要です。

賃貸にする

人に住んでもらうことで建物を活用でき、家賃収入を得られる可能性があります。一方で、入居者の募集や契約、修繕、設備の故障への対応など、賃貸物件としての管理が必要になります。

空き家として維持する

「まだ決められないから、とりあえず残しておく」という方法もあるでしょう。ただし、誰も住んでいない家であっても、建物は少しずつ傷んでいきます。定期的な点検や清掃、庭の手入れなどが必要になるため、維持するには手間や費用がかかります。「そのままにしておけば大丈夫」というわけではありません。

解体する

建物の状態や今後の土地の利用方法によっては、解体も選択肢になります。老朽化した建物をなくすことで、建物に関するリスクを減らせる一方、解体費用がかかります。また、解体後の土地の利用方法や税負担についても、事前に確認しておく必要があります。

どの方法が適しているかは、家の状態や土地の価値、家族の希望、今後の利用予定などによって変わります。
だからこそ、「相続したら、そのとき考えればいい」と先送りするのではなく、あらかじめ選択肢を知り、家族で考えておくことが大切です。

4.「とりあえずそのまま」が負担になることも

「今は何も困っていないから、とりあえずそのままにしておこう」 そう考えるのも自然なことです。
しかし、空き家を長期間放置すると、さまざまな問題が起こる可能性があります。
人が住んでいない家では、換気や通水が行われず、湿気がこもったり、設備が傷んだりすることがあります。時間がたつにつれて外壁や屋根などの劣化も進み、場合によっては建物の安全性に関わる問題につながることもあります。
敷地の管理も欠かせません。庭木や雑草が伸びて隣の敷地に入り込んだり、害虫が発生したりするなど、近隣トラブルの原因になることもあります。

さらに、管理が行き届いていない家は、防犯上のリスクも高まります。不法侵入や不法投棄などの被害につながる可能性があり、近隣の方に不安を与えてしまうこともあります。もちろん、所有している以上、固定資産税などの費用もかかります。
実家から離れた場所に住んでいる場合は、管理そのものが大きな負担になることもあります。定期的に実家へ通うための時間や交通費に加え、庭の手入れや修繕にも費用がかかります。「何もしていないから、お金もかからない」というわけではありません。
実家を残すという選択をするなら、「誰が、どのように管理するのか」まで考えておくことが大切です。

5.売るか残すか、その前に確認したいこと

実家を売るのか、それとも残すのか。今後の方向性を決める前に、いくつか確認しておきたいことがあります。
まず確認したいのは、家や土地の名義です。現在の所有者は誰なのか、相続登記は済んでいるのかなどを確認しておきましょう。

また、固定資産税などの維持費や、住宅ローンなどの残債がないかを把握しておくことも大切です。こうした情報は、売却するか、所有し続けるかを判断するうえでも参考になります。

そして、意外と時間がかかるのが家財の整理です。
実家には、写真や手紙、家具、アルバム、親が大切にしていた品など、金銭的な価値だけでは測れない、家族にとって大切なものが残されています。
売却や解体を決めてから慌てて整理するのではなく、できれば家族が元気なうちから、少しずつ確認しておくとよいでしょう。
「これは誰にとって大切なものなのか」「何を残しておきたいのか」を家族で話し合っておけば、後になって処分に迷ったり、意見が食い違ったりすることも少なくなります。

6.親が元気なうちに話しておきたいこと

実家の問題は、相続が発生してから家族で話し合えばよいのでしょうか。
もちろん、相続後に決めなければならないこともあります。ただ、できることなら、親が元気なうちから少しずつ話をしておきたいものです。

「この家を将来どうしたい?」
「誰か住む予定はある?」
「もし誰も住まないなら、売却してもいい?」

こうした話は、普段の家族の会話では切り出しにくいかもしれません。「まだ元気なのに、相続の話をするのは早い」と感じる方もいるでしょう。しかし、親が元気なうちだからこそ、落ち着いて話し合えることがあります。
親は「子どもにこの家を残したい」と考えているかもしれません。一方で、子どもは遠方に住んでいて、実家に戻る予定がないかもしれません。

このような認識の違いを相続が発生してから初めて知ることになれば、家族の意見がまとまりにくくなることもあります。
だからこそ、今すぐ結論を出す必要はなくても、「実家を将来どうしたいか」を家族で共有しておくことが大切です。

「将来、誰かが住む可能性がある」
「売却も選択肢として考えている」
「しばらくは残しておきたい」

まずは、それぞれの考えを知るだけでも構いません。
大切なのは、結論を急ぐことではなく、家族が実家についてどのように考えているのかを知り、お互いの気持ちを共有しておくことです。

7.実家の「これから」を考えることも相続準備

実家は、家族にとって思い出の詰まった大切な場所です。
だからこそ、「売る」「貸す」「残す」「解体する」と、簡単には決められないこともあるでしょう。
一方で、誰も住まないまま実家を長期間放置すると、建物の老朽化や管理、防犯、近隣への影響、税金など、さまざまな問題が生じる可能性があります。 大切なのは、相続が発生してから慌てて考えるのではなく、できるだけ早い段階から家族で話し合っておくことです。

誰が住むのか。
住まないのであれば、どうするのか。

親はこの家をどうしたいと思っているのか。
そして、維持するためには、どのような手間や費用がかかるのか。
実家の「これから」を考えることは、単に家の行き先を決めるだけではありません。家族が将来困らないための大切な準備でもあります。

「まだ先のこと」と思っている今だからこそ、一度、家族で実家の将来について話してみませんか。
それもまた、相続に向けた大切な準備の一つなのです。

終活・相続・高齢者支援分野 コラム監修チーム

この記事の監修者

終活・相続・高齢者支援分野
コラム監修チーム

終活・相続・高齢者支援サービスで20年以上の実務経験を持ち、累計2,000件以上の相談対応に携わってきた専門スタッフチームにて監修しています。

  • 監修領域:終活/相続/高齢者支援
  • 運営:株式会社メモリアルアートの大野屋

この記事をシェアする topicイメージ topicイメージ topicイメージ

ページトップ

通話無料 0120-02-8888 24時間365日対応(関東のみ)お葬式のご相談・お問い合せ

お葬式のお見積り(無料)

かんたん資料請求(無料)

ページトップ

お電話

資料請求