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公開日:2026/08/06
更新日:2026/08/06
目次相続とは、亡くなった方の財産や権利・義務を、家族などが引き継ぐことをいいます。
「相続」と聞くと、多くの財産がある家庭だけの問題と思われがちですが、実際には誰にでも関わる身近な制度です。現金や預貯金だけでなく、自宅や土地、借金なども相続の対象となるため、あらかじめ基本的な仕組みを知っておくことが大切です。
相続では、亡くなった方を「被相続人(ひそうぞくにん)」、財産などを引き継ぐ人を「相続人(そうぞくにん)」といいます。この記事でもこの言葉が出てきますので、最初に覚えておくと読み進めやすくなります。
相続では、預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も引き継ぐことになります。また、亡くなった方が他人の借金の保証人になっていた場合は、その保証人としての立場(保証債務)も相続の対象となる場合があります。
相続人になれる人は、民法によって定められています。この民法で定められた相続人を「法定相続人」といいます。遺言書がない場合は、この法定相続人全員で遺産の分け方を話し合い(遺産分割協議)、誰が何を相続するかを決めます。
亡くなった方の配偶者(夫または妻)は、必ず相続人になります。
そのうえで、配偶者以外の相続人は、次の順位に従って決まります。
▪ 第1順位:子ども(子どもが亡くなっている場合は孫)
▪ 第2順位:父母(父母が亡くなっている場合は祖父母)
▪ 第3順位:兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっている場合は甥・姪)
第1順位の人がいる場合は、第2順位・第3順位の人は相続人になりません。また、第2順位の人がいる場合は、第3順位の人は相続人になりません。
例えば、
▪ 配偶者と子どもがいる場合は、配偶者と子どもが相続人になります。
▪ 子どもがおらず、配偶者と父母がいる場合は、配偶者と父母が相続人になります。
▪ 子どもも父母もいない場合は、配偶者と兄弟姉妹が相続人になります。
相続では、相続人全員を正しく確認することがとても重要です。
相続人が一人でも漏れたまま遺産の分け方を決めてしまうと、その話し合いがやり直しになる場合があります。また、不動産の名義変更や預貯金の解約などの手続きも進められなくなることがあります。
後から思わぬトラブルにならないよう、まずは「誰が相続人なのか」を正確に確認することが大切です。
相続財産というと、預貯金や不動産を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、相続の対象となるのはプラスの財産だけではありません。
借金や未払いの税金などのマイナスの財産も相続の対象となるため、相続が発生した際は、財産全体を確認することが大切です。
プラスの財産
▪ 不動産(土地・建物)
▪ 現金・預貯金
▪ 株式や国債などの有価証券
▪ 自動車
▪ 貴金属・美術品
▪ 貸付金 など
マイナスの財産
▪ 借入金やクレジットカードのキャッシング
▪ 住宅ローンや自動車ローン
▪ 未払いの税金や医療費、家賃
▪ 他人の借金の保証人・連帯保証人としての責任 など
相続では、プラスとマイナスの財産をまとめて把握したうえで、どのように手続きを進めるかを判断することが重要です。なお、借金などのマイナスの財産が多い場合には、「相続放棄」という制度を利用できる場合があります。相続放棄には期限や手続きがあるため、判断に迷った場合は早めに専門家へ相談することが大切です。
MEMO~相続放棄とは~
プラス・マイナスを含めて一切の財産を相続しないことです。借金などマイナスの財産が多い場合は、「相続放棄」を検討することもあります。なお、相続放棄は原則として相続開始を知った日から3か月以内に家庭裁判所へ申し立てる必要があります。
最初に確認したいのが、遺言書の有無です。
遺言書がある場合は、その内容をもとに相続手続きを進めることになります。なお、公正証書遺言はすぐに手続きを進められますが、自筆証書遺言(法務局保管を除く)は家庭裁判所で「検認」という手続きが必要です。また、封がされている遺言書は勝手に開封しないよう注意しましょう。
次に、誰が相続人になるのかを確認します。
相続人が一人でも漏れていると、遺産の分け方の話し合いをやり直さなければならない場合があります。また、不動産の名義変更や預貯金の解約などの手続きも進められなくなるため、早い段階で確認することが大切です。
預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金やローンなどのマイナスの財産も含めて確認します。
財産の全体像を把握することで、遺産の分け方や、必要に応じて相続放棄を検討する際の判断材料になります。
相続手続きを進めるには、戸籍謄本や住民票、印鑑証明書など、さまざまな書類が必要になります。
手続きの内容によって必要な書類は異なるため、不動産や預貯金など、それぞれの手続きに応じて準備しましょう。
相続の手続きには、期限が定められているものがあります。そのため、相続人や財産の確認を行いながら、順番に手続きを進めていくことが大切です。一般的な相続手続きの流れは、以下のとおりです。
MEMO~期日について~
相続放棄の判断 ... 相続の開始を知った日の翌日から3か月以内
相続税の申告・納税 ... 相続の開始を知った日の翌日から10か月以内
相続は、財産の多い家庭だけでなく、どの家庭でも起こり得る問題です。家族だからこそ感情が絡みやすく、小さな行き違いが大きなトラブルにつながることもあります。
遺産の大半が自宅などの不動産の場合、公平に分けることが難しく、相続人同士で意見が対立することがあります。
例えば、一人が自宅を相続し、その代わりに他の相続人へ現金を支払う方法もありますが、金額の折り合いがつかず、話し合いが長引くケースも少なくありません。
遺言書があれば必ず安心、というわけではありません。
例えば、「長男にすべての財産を相続させる」といった内容の場合、他の相続人との間でトラブルになることがあります。
配偶者や子どもなどには、法律で最低限保障された取り分(遺留分)が認められており、その権利を主張されるケースもあります。
「兄だけ住宅購入資金を援助してもらっていた」「長年、親の介護を一人で担ってきた」など、生前の出来事が相続時のトラブルにつながることもあります。
こうした事情は法律上も考慮される場合がありますが、それ以上に「不公平だ」という感情が対立を深める原因になることも少なくありません。
相続は、亡くなってから始まるものではありません。元気なうちに準備をしておくことで、ご自身の希望を家族に伝えられるだけでなく、残された家族の負担やトラブルを減らすことにもつながります。
まずは、ご自身の財産を整理しておきましょう。
預貯金や不動産、生命保険などの財産だけでなく、借金やローンなどの負債も一覧にしておくと安心です。また、ネット銀行やネット証券、サブスクリプションサービスなどの契約状況も整理しておくと、家族が手続きを進めやすくなります。
相続で最も多いトラブルは、家族間の認識の違いから生まれます。
財産のことだけでなく、介護の希望や、お墓・供養についての考え方なども、元気なうちに家族と話し合っておくことが大切です。
エンディングノートには法的な効力はありませんが、ご自身の希望や大切な情報を家族へ伝えることができます。
財産の保管場所や連絡してほしい人、葬儀やお墓についての希望などを書き残しておくことで、家族の負担を軽減できます。
遺言書は、財産の分け方をご自身の意思で決められる大切な方法です。
相続人同士の話し合いによる負担やトラブルを減らすことにもつながります。確実に意思を残したい場合は、公証人が作成をサポートする公正証書遺言を検討するとよいでしょう。
お墓を受け継ぐ人がいない場合や、家族に管理の負担をかけたくない場合は、お墓のあり方についても考えておきましょう。
墓じまいや永代供養などを生前から検討し、ご家族や菩提寺と話し合っておくことで、亡くなった後の手続きをスムーズに進めることができます。
相続は、資産家だけの問題ではありません。実際には、遺産額がそれほど多くない一般のご家庭でも、遺産の分け方をめぐるトラブルは少なくありません。
その背景には、「自分だけ不公平だ」と感じる気持ちや、家族同士の認識の違いがあります。こうしたトラブルを防ぐためには、元気なうちから財産を整理し、遺言書やエンディングノートを活用して、自分の意思や想いを家族へ伝えておくことが大切です。
相続の準備は、「財産をどう分けるか」だけではありません。家族が安心して手続きを進められるように備えておくことも、大切な終活の一つです。
「まだ先のことだから」と考えず、できることから少しずつ始めてみましょう。不安や疑問がある場合は、専門家に相談しながら準備を進めることで、ご自身もご家族も安心して将来に備えることができます。
大野屋では、提携する専門家による相続相談も承っていますので、お気軽にご相談ください。
ご相談方法としては、ご来店いただいて、ビデオ通話などのオンラインにて、ご自宅などご指定の場所に訪問させていただいて(※東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県に限る)、と様々な方法で、それぞれのご状況に寄り添った個別相談を行っております。ご都合のよい方法でご相談の予約をお待ちしております。
この記事の監修者
終活・相続・高齢者支援分野
コラム監修チーム
終活・相続・高齢者支援サービスで20年以上の実務経験を持ち、累計2,000件以上の相談対応に携わってきた専門スタッフチームにて監修しています。


















