テーマ:葬儀後に行うこと

通夜振る舞いとは? 喪主が知るべき意味・マナー・費用・準備

公開日:2026/03/18

更新日:2026/03/18

通夜振る舞いとは? 喪主が知るべき意味・マナー・費用・準備

葬儀アイコン目次

こんな方にオススメ!

● 通夜振る舞いと精進落としの違いを知りたい方
● 喪主として通夜振る舞いを行うか迷っている方
● 通夜振る舞いの流れやマナーを知りたい方

1. 通夜振る舞いとは?基本の意味と目的

通夜振る舞いとは、通夜の後に設けられる会食の席のことです。もともと通夜とは、文字通り夜を通して故人に付き添うことを意味していました。遺族や近しい人々が線香やろうそくの灯を絶やさずに故人のそばで夜を過ごし、軽く食事や飲み物を口にしながら語り合う習慣が、通夜振る舞いの始まりとされています。現在は、弔問に訪れた方々へ遺族から感謝の気持ちを伝えるための場であるとともに、参列者が故人を偲びながら思い出を語り合う場として行われています。

2. 通夜振る舞いは必須?やらない場合の対応

通夜振る舞いは、必ず行わなければならないというものではありません。通夜振る舞いを行うかどうかは、葬儀の形式や参列者の状況、地域の慣習などによって異なり、地域によってはもともと通夜振る舞いの習慣がないところもあります。
近年は、葬儀形式の多様化により、通夜振る舞いの時間を短くするなど形式を簡略化して行うケースや、通夜振る舞い自体を省略するケースも見られるようになってきました。たとえば、家族葬の場合は参列者が近親者に限られるため、通夜振る舞いを行わないケースも多く見受けられます。葬儀・告別式のみを行う一日葬では、通夜自体が行われないため通夜振る舞いも行いません。また、宗教によっても考え方は異なります。神式では仏式の通夜振る舞いにあたる「直会(なおらい)」と呼ばれる会食の席が設けられることもありますが、キリスト教式では通夜にあたる儀式がないため通夜振る舞いはありません。

この他、会場のスペースや準備の都合などから通夜振る舞いを行わないケースもあります。通夜振る舞いを行わない場合は、折詰の料理を持ち帰ってもらったり、返礼品や粗供養品を用意したりするなど、別の形で弔問客への感謝を伝えることが多いようです。

3. 通夜振る舞いと精進落としとの違い

通夜振る舞いと混同されやすいものに「精進落とし」があります。どちらも葬儀に際して設けられる会食の席という点では同じですが、行われるタイミングや目的、参加する人などに違いがあります。
通夜振る舞いは、通夜の後に弔問客へ感謝の気持ちを伝える場です。一方、精進落としは葬儀や火葬を終えた後に、僧侶や世話役、親族などへ感謝を伝えるために設けられる会食を指します。主な違いは、次の通りです。

通夜振る舞い 精進落とし
行うタイミング 通夜の後 葬儀・火葬の後
(または初七日法要後)
主な参加者 通夜の参列者
(一般の弔問客)
葬儀・火葬の参列者
(主に、僧侶、遺族、親族)
参加人数 予測が難しい あらかじめ決まっている
料理形式 大皿料理
(オードブルや軽食など)
一人一膳
(懐石料理や仕出し弁当など)

4. 通夜振る舞いの料理・飲み物の選び方

通夜振る舞いの料理は、かつては肉や魚を避けた精進料理が基本とされていました。しかし、現在ではそこまで形式にこだわらず、寿司や揚げ物など一般的な料理を提供することが多くなっています。通夜は、訃報を受けて急遽参列する人も多く、参列人数を事前に正確に把握することは容易ではありません。そのため、料理は一人ずつ配膳する形式ではなく、参列者が自由に取り分けられる大皿料理を選ぶことが一般的で、寿司やオードブルなど、食べやすく複数人で分けやすい料理が多いようです。飲み物は、ビールや日本酒といったお酒の他、ソフトドリンクやお茶などを用意すると良いでしょう。車で帰られる方など、お酒を飲まない方にも配慮して複数の種類を準備しておくと安心です。
そもそも通夜振る舞いは、食事そのものを目的とする場ではなく、参列者に感謝の気持ちを伝え、とともに故人を偲ぶ時間を過ごすことに意味があります。料理の内容や量にこだわりすぎず、参列者が気兼ねなく参加できる状況を整えるよう心がけましょう。

5. 通夜振る舞いの提供方法と費用相場

通夜振る舞いの料理は、一人あたり2〜3千円程度が相場とされることが多いようです。参列人数を正確に予測することが難しいため、料理は全員分ではなく5〜7割程度を目安に準備すると良いでしょう。
料理を手配する方法としては、葬儀社に依頼する、仕出し料理を利用する、自宅で用意するといった方法がありますが、葬儀社を通して手配することが一般的です。通夜振る舞いの料理内容や数量は、会場の広さや参列予定人数によっても変わるため、判断に迷う場合は葬儀社に相談しながら決めると安心です。以下に、料理の手配方法それぞれのメリットとデメリットをまとめましたので参考にされてください。

<葬儀社に依頼する>

通夜振る舞いの料理は、葬儀社を通して手配する方法が一般的です。会場の準備や配膳、片付けまでまとめて対応してもらえるので、ご遺族の負担を減らすことができます。通夜は短時間で準備を進める必要があり、当日は遺族も多忙になるため、この方法を選ぶメリットを感じる方が多いようです。
一方で、料理は葬儀社の提携業者のメニューから選ぶ形になることが多く、料理内容や費用の細かな調整が難しい場合もあります。

<仕出し料理を利用する>

寿司やオードブルなどを仕出し業者に直接注文する方法です。料理の内容や予算を比較的自由に選べる点がメリットです。
ただし、配膳や後片付けをどこまで依頼できるかは業者によって異なるため、事前に確認しておく必要があります。

<自宅で用意する>

地域や家庭によっては、遺族や親族が料理を用意する場合もあります。費用を抑え、家庭的な雰囲気の中で通夜振る舞いを行える点がメリットといえるでしょう。
しかし、通夜の準備と並行して料理を用意することは遺族・親族にとって負担が大きいため、現在では葬儀社や仕出し業者に依頼するケースがほとんどです。

6. 通夜振る舞いの流れ・喪主の準備ポイント

ここでは、通夜振る舞いの一般的な流れと、喪主が押さえておきたい準備のポイントを紹介します。

■ 通夜振る舞いへの案内

通夜が終わったら、喪主や葬儀場のスタッフが参列者を通夜振る舞いの席へ案内します。参列者に参加をすすめる際は、無理に引き止めるのではなく、「お時間が許すようでしたら、どうぞお召し上がりください」などと声をかけます。

<通夜振る舞いの席順>

席順に厳格な決まりはありませんが、僧侶や世話役を上座に案内することが一般的です。続いて会社関係の方や友人、親族などの順に着席することが多く、喪主や遺族はもてなす側となるため末席に座ります。会場によっては、自由席として案内されることもあります。

■ 開始の挨拶

通夜振る舞いを始めるタイミングで喪主が簡単な挨拶を行い、参列者へのお礼とともに会食の開始を案内します。通夜振る舞いの始まりには、故人を偲んで「献杯」を行うことがあります。献杯では、乾杯のように声を上げるのではなく、静かに杯を掲げます。

<挨拶文例>
本日はお忙しい中、故人の通夜にご参列いただき、誠にありがとうございます。
ささやかではございますが、通夜振る舞いの席をご用意いたしました。
故人の思い出などをお話しいただきながら、どうぞお召し上がりください。

■ 会食

会食が始まったら、喪主や遺族は各席を回り弔問へのお礼を伝えます。参列者に飲み物をすすめながら挨拶することもあります。特定の席で長く話し込むのではなく、手短に挨拶をして、まんべんなく回ることを心がけましょう。参列者が落ち着いて故人を偲ぶ時間を過ごせるよう配慮することも大切です。

■ 締めの挨拶

通夜振る舞いは、1時間程度でお開きとすることが多く、頃合いを見て喪主や世話役が挨拶を行い、席を締めくくります。このとき、参列へのお礼に加えて翌日の葬儀・告別式の予定を案内することもあります。

<挨拶文例>
本日はお忙しい中、故人の通夜にご参列いただき、誠にありがとうございました。
皆さまのおかげで、無事に通夜を終えることができました。
名残惜しいところではございますが、このあたりでお開きとさせていただきます。
明日は○○時より葬儀・告別式を執り行う予定です。
本日は誠にありがとうございました。

[僧侶が通夜振る舞いへの参加を辞退した場合]

通夜振る舞いでは、僧侶を会食の席に案内することが基本ですが、僧侶の都合や慣習によっては参加を辞退されることもあります。その場合は、食事の代わりとして「御膳料(おぜんりょう)」をお渡しすることが一般的です。御膳料とは、本来会食に参加していただく代わりにお渡しする心付けのことです。また、寺院から会場までお越しいただいたことへの謝礼として、「お車代」を包むこともあります。お車代は交通費の意味合いを持つもので、僧侶への謝礼とは別に用意します。

御膳料やお車代の金額や渡し方については、地域や寺院の慣習によって異なる場合もあるため、迷った場合は葬儀を担当する葬儀社に相談すると安心です。

7. 通夜振る舞いのマナー(参列者向け)

参列者として通夜振る舞いに参加するときは、ご遺族や他の参列者に対して失礼のないよう、事前に基本的なマナーを理解しておきましょう。

■ 案内があった場合は、できるだけ参加する

通夜振る舞いは、弔問に訪れた方へ感謝の気持ちを伝える場として設けられます。ご遺族から参加を勧められた場合は、感謝の気持ちをもってできるだけ参加しましょう。どうしても都合が悪く、やむを得ずお断りする場合は、ご遺族や世話役の方に辞退する旨を伝え、目立たないように退席します。

■ 案内に従って着席する

席順に厳格な決まりはありませんが、僧侶や世話役が上座、会社関係や友人、親族の順に着席することが一般的です。勝手に席に着かず、通夜振る舞いの案内があってから着席しましょう。

■ 故人と関係のない話題は控える

通夜振る舞いでは、仕事の話や世間話など故人と関係のない話題は避けましょう。故人を偲び、思い出などを語り合いながら過ごします。

■ 大声で話したり笑ったりしない

通夜振る舞いは、会食の場ではありますが、宴席ではありません。ご遺族や周囲の参列者への配慮を忘れず、大声で話したり笑ったりすることは控え、静かに会話をするよう心がけましょう。

■ 忌み言葉には注意する

弔事の場では、同じ言葉を繰り返す「重ね言葉」や、不幸が続くことを連想させる表現など、忌み言葉を避けることがマナーです。葬儀同様、通夜振る舞いの席でも言葉遣いに配慮しましょう。

■ 長居はせず、頃合いを見て退席する

通夜振る舞いは、長時間続けるものではありません。食事をいただいたら長居はせず、長くても1時間以内には、ご遺族に挨拶をして退席しましょう。

8. 通夜振る舞いについて、よくある質問

ここでは、通夜振る舞いに関する、よくある質問をまとめました。

通夜振る舞いは必ず行う必要がありますか?(喪主)

通夜振る舞いは必ず行わなければならないものではありません。近年では葬儀の形式や遺族の考え方、参列者の人数などに応じて省略されるケースもあります。たとえば家族葬では参列者が近親者に限られるため通夜振る舞いを行わない場合も多く、一日葬では通夜自体を行わないため通夜振る舞いも設けません。その際、折詰の料理や返礼品などを用意し、弔問への感謝を伝える方法もあります。

小さな家族葬でも通夜振る舞いを行うべきですか?(喪主)

家族葬では近親者のみ参列する場合も多いため、通夜振る舞いを行わないケースも少なくありません。その場合、親族が集まる機会として、簡単な会食を設けることもあります。葬儀の規模や参列者の人数、遺族の意向などをふまえて、無理のない形で判断するとよいでしょう。

通夜振る舞いへの参加を断っても問題ありませんか?(参列者)

通夜振る舞いは、遺族が参列者に対して弔問への感謝を伝えるために設ける席です。そのため、案内された場合は、できるだけ参加することが望ましいといえます。ただし、やむを得ず参加できない場合は、ご遺族の方に一言伝えて退席すれば失礼にはあたりません。

通夜振る舞いの途中で退席しても大丈夫でしょうか?(参列者)

通夜振る舞いは長居をするものではないため、参列者は、食事をいただいたら頃合いを見て途中退席しても問題ありません。退席する際は、遺族に一言挨拶をしてから会場を後にすることがマナーです。

通夜振る舞いの準備や進め方は、地域の慣習や葬儀の形式によっても異なります。迷ったときは、葬儀社に相談しながら進めると安心です。
メモリアルアートの大野屋では、ベテランスタッフが常時、葬儀や法要のご相談も承っております。お気軽にご相談ください。

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9. 通夜振る舞いの要点まとめ

● 通夜振る舞いとは、通夜の後に設けられる会食の席のこと

・ 遺族から参列者へ弔問に対する感謝を伝え、ともに故人を偲ぶ時間
・ 葬儀形式や地域の慣習、宗教などによって行わない場合もある
・ 行わない場合は、折詰の料理や返礼品などを用意することも

● 家族葬や一日葬では通夜振る舞いを行わないケースも少なくない

・ 家族葬では参列者が近親者に限られるため省略されることも多い
・ 一日葬では通夜自体を行わないため、通夜振る舞いも設けない

● 通夜振る舞いと精進落としは、タイミングや目的、参加者などが異なる

・ 通夜振る舞いは、通夜の後、一般の参列者のために行うもの
・ 精進落としは、葬儀や火葬の後、遺族や親族を中心に行うもの

● 通夜振る舞いの料理は葬儀社に依頼することが多く、大皿料理が一般的

・ 一人2〜3千円程度を目安に、参列者の5〜7割程度を目安に準備する
・ 参列人数の予測が難しいため、寿司などの大皿料理を用意することが多い

● 参列者は、通夜振る舞いの案内があったらできるだけ参加する

・ どうしても都合が悪い場合は、ご遺族などに辞退する旨を伝えて退席する
・ 大声で話さない、忌み言葉を避ける、など基本的なマナーに注意が必要
・ 食事をいただいたら、長くても1時間以内に、ご遺族に挨拶をして退席する


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